注意!ワーファリンと蜂の子

 ワーファリンは血液を固まりにくくする薬で、主に血栓塞栓症を患っている人の治療として使用されます。ワーファリンはほかの薬や健康食品との飲み合わせや、食事で注意すべき事柄がいくつかあります。

■ワーファリン(ワルファリン)

 ワーファリンは血栓症などに用いられる抗凝固薬です。ワーファリンは、血管の中で血液が固まらないようにする強い働きを持ち、血栓が血管を塞ぎ、脳梗塞や心筋梗塞が起き組織の機能を失うことを防ぎます。

■ワーファリンとビタミンK

 ワーファリンはビタミンKの働きを阻害し、血液の凝固を防ぎます。ワーファリンを服用中にビタミンKを多く含む食品を食べると、ワーファリンの効果が弱まってしまいます。従ってワーファリンを服用中は、ビタミンKを多く含む食品は食べないように注意します。

■ビタミンKの特徴

 ビタミンKは脂溶性ビタミンで、出血した場合に血を固め止血する働きがあります。また骨の健康を保つためにも必要なビタミンで、骨の形成に関与します。

 ビタミンKが不足すると鼻血、胃腸の出血、骨粗鬆症、骨折などが起きる可能性があります。ビタミンKは過剰症が認められず、上限量も定められていません。通常の食事をしていると不足することもなく、 一日に体重1kgあたり1μgの摂取が目安量となります。

 ビタミンKは食品から摂取する以外に、腸内細菌によっても作られます。

■ワーファリンの食べ合わせと飲み合わせ

 ワーファリンを服用している場合、納豆、青汁、クロレラは食べないでおきます。納豆に含まれるビタミンKの量は1パックあたり約240μgと高く、さらに納豆菌が腸内でビタミンKの合成に働きます。

 青汁は緑黄色野菜が主原料で、多くのビタミンKを含んでいます。クロレラは一日分で約46〜288μgものビタミンKを含みます。

・ビタミンKを多く含む食品

 ビタミンKはほうれん草、ケール、小松菜、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、わかめ、ひじきなどの海草類に多く含まれています。

■ローヤルゼリー、蜂の子とワーファリン

 蜂の子は自律神経を整え、ホルモンバランスを調節し、血行を良くする働きがあります。ワーファリンを服用中に、このような作用がある蜂の子を一緒に摂取すると、怪我で出血したり、鼻血が出た場合に血が止まらなくなる恐れがあります。

 ローヤルゼリーも蜂の子と同じく血行を良くする働きがあるので、ワーファリンと一緒に摂取しないようにします。

■注意すべきこと

 ワーファリンはビタミンK、蜂の子、ローヤルゼリーの他にも相互作用が起きる薬やサプリメントが多くあります。薬の場合は処方薬だけでなく、風邪薬などの市販薬も注意の対象になります。摂取する前に必ず医師に相談するようにしましょう。