蜂の子の美味しい食べ方

 蜂の子はスズメバチやミツバチ、クロスズメバチ、アシナガバチの幼虫やさなぎで、日本各地の山間部で古くから食用にされてきました。今では瓶詰や缶詰にした市販品も出回っていますが、家庭でもいろいろな調理法が楽しめます。

■蜂の子の食べ方

 蜂の子の美味しい食べ方で一般的なのは、佃煮、甘露煮、炒め物、炊き込みご飯、揚げ物、蒸し焼きなどがあります。

■蜂の子の調理方法

・佃煮

 蜂の子が入っている巣から、蜂を壊さないように丁寧に取り出します。この作業は割と時間がかかりますので、余裕を持って始めましょう。

 全部取り出せば、水できれいに洗います。

 フライパンにオリーブオイルを入れ火にかけて熱し、蜂の子を入れます。壊れやすいので、あまりかき混ぜないように注意しながら炒めます。焦がさないように火加減を調節し、カラッとなればお皿に取り出します。

 別のフライパンか鍋に醤油、酒、みりん、砂糖を合わせてひと煮立ちさせ、炒めた蜂の子を入れ手早く絡めて火を止めます。お好みで擦りおろしたニンニク、ショウガなどの薬味を入れると食べやすくなります。

・炊き込みご飯〜へぼめし

 岐阜では蜂の子入りの炊き込みご飯はへぼめしと呼ばれ、岐阜の名物料理のひとつとなっています。

 フライパンに植物油を入れ火にかけ、蜂の子を入れ炒め取り出します。
 人参、ごぼう、しめじを細かく切り、油抜きした油揚げも細かく切ります。
 研いだお米、蜂の子、野菜、油揚げ、酒、醤油、みりん、水を入れ炊き上げます。

 お好みで椎茸、銀杏、こんにゃくなどを細かく切って入れても美味しいです。三つ葉か絹さやをトッピングして頂くと色合いがきれいになります。

■素揚げ

 蜂の子を素揚げし、熱いうちに塩、胡椒をふり食べます。お酒のおつまみや子供のおやつに適しています。熱いうちに食べる方が美味しいです。

■蜂の子の調理のポイント

 蜂の子を巣から取り出すときは、ピンセットを使うと扱いやすくなります。蜂の子が大きくて白いものは癖がなくて美味しいです。反対に、小さくてお腹の部分が黒くなっているものは癖があり、好き嫌いが分かれます。

 蜂の種類によっても多少味に変化があります。蜂の子を調理せず、生で食べるという人もいるようです。

 はじめて食べる場合は、炊き込みご飯や佃煮がおすすめです。お好みのハーブやスパイスを使用すると食べやすくなります。

■蜂の子料理の栄養

 蜂の子はたんぱく質が多く、ビタミン、ミネラル、アミノ酸も含まれ、食料不足の時代には貴重なたんぱく源になっていました。日本国内のみならず、海外でも古くから食されている健康効果の高い食品です。食べた経験のない方は、まず佃煮から試してみませんか?