蜂の子に含まれる栄養とは?

 蜂の子は日本各地で古くから食されてきた昆虫料理の代表です。蜂の子には数多くの栄養素がバランスよく含まれ、耳鳴りの改善をはじめ、多くの効果効能が報告されています。
このページでは蜂の子に含まれる栄養素について解説します。
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■蜂の子

 蜂の子は文字通り蜂の幼虫やさなぎのことです。ミツバチ、スズメバチ、クロスズメバチ、アシナガバチなどの種類が、健康増進のための食材として、国内外の多くの地方で重宝され食されてきました。蜂の子は地方によりへぼ、じばち、すがれなどの名前でも親しまれています。

■蜂の子の栄養成分

 蜂の子100gあたりに含まれる栄養素は次のようになります。

・主要栄養素

 水分76.8g、たんぱく質9.40g、炭水化物8.00g、脂質4.7g、繊維質5.00g

 蜂の子は食料不足の時代に貴重なたんぱく源として食されてきた歴史があり、その良質なたんぱく質は現在でも蜂の子料理やサプリメントに活用されています。

・ビタミン

ビタミンC 3.8mg

ビタミンB群として

 ビタミンB1 0.41mg、ビタミンB2 0.91mg、ナイアシン3.67mg、パントテン酸1.19mg、ピリドキシン0.12mg、ビオチン0.02mg
 コリン(ビタミン様作用物質)168.4mg

 ビタミンB群は炭水化物、脂肪、たんぱく質の代謝に相互に作用し合ってその働きを発揮します。蜂の子はビタミンB群がバランスよく含まれています。

 ビタミンBの一種で、ビタミン様作用物質のコリンは脂肪の燃焼、脂肪肝の予防、動脈硬化の予防、高血圧の予防と改善、記憶の形成の補助に効き目を発揮します。

・ミネラル

 カリウム269mg、リン179mg、マグネシウム21.1mg、カルシウム13.8mg、ナトリウム12.8mg、亜鉛1.60mg、鉄1.29mg、銅4.00mg

 耳鳴りや難聴の改善に効果のある亜鉛とマグネシウム、貧血、疲労の回復に働く鉄、骨や歯を丈夫にし、イライラを鎮めるカルシウム、そしてリンはカルシウムと結びつき骨と歯を形成します。

・アミノ酸

必須アミノ酸

 イソロイシン、ロイシン、リジン、バリン、フェニルアラニン、トレオニン、ヒスチジン、メチオニン、トリプトファン

非必須アミノ酸

 タウリン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、アラニン、グリシン、チロシン、アルギニン、セリン、シスチン

 アミノ酸は自然界におよそ500種類も存在していますが、そのうち人の体を構成するアミノ酸は20種類あります。20種類のうち、体内で合成できるアミノ酸は非必須アミノ酸、体内で合成できず、食事から摂らなければならないアミノ酸は必須アミノ酸と呼ばれています。必須アミノ酸は全部で9種類あります。蜂の子は9種類すべての必須アミノ酸と10種類の非必須アミノ酸を含んでいます。

 アミノ酸はバランスよく摂取することが大切で、どれかひとつを過剰に摂取して もうまく働きません。その点からすれば、蜂の子は理想的なアミノ酸バランスを含有しているといえます。

 必須アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、スレオニンは肝機能を向上させる働きがあります。フェニルアラニンは気分を落ち着かせストレスを軽減し、トリプトファンはセロトニンという脳内の神経伝達物質を作る材料となり自律神経を調節する働きがあります。

・脂肪酸

 オレイン酸1.82g、パルミチン酸1.47g、ステアリン酸0.43g、ミリスチン酸0.12g、リノレン酸0.04g、リノール酸0.03g、パルミトレイン酸0.02g、ラウリン酸0.02g

 蜂の子に含まれる脂肪酸の中で、オレイン酸は善玉コレステロールを減らさずに悪玉コレステロールのみを減らす働きがあります。オレイン酸はオリーブオイルやナッツ類、肉、魚、卵にも含まれています。

■栄養バランスの優れた食品

 蜂の子の栄養面で最も優れている点は、多くの栄養成分がバランスよく含まれているところにあります。人が健康でいるために大切な役割を担うアミノ酸をはじめ、数々のビタミン、ミネラルが含まれている蜂の子は、是非摂り入れたい理想的な食品といえるでしょう。

参考:
蜂の子に含まれる栄養成分